アレキサンダーファン
2006年06月掲載
ホルンなんでも盤版Bang! 〜ライブラリー〜 「ホルンなんでも盤版Bang!」
ホルン関係のCD・楽譜情報を発信していきます!!


今回から少し趣を変え、新譜に限らずホルンに関する名盤・珍盤をご紹介します。
基本的に日本のレコードショップで入手出来る盤を解説入りでご紹介します。「何をいまさら」の超定盤や、「こんなの紹介してどうする!」というレアな盤まで雑多なラインアップで行こうと思っていますので、ホルンの活躍するディスクを購入の際の一助となれば幸いです。
ここでご紹介する盤は基本的には筆者のライブラリーですので、当サイトへの、入手方法などに関するお問い合わせはご遠慮くださるよう、お願い申し上げます。


盤版Bang!ライブラリー001

「ジュピター」
アレキサンダー・ホルン・アンサンブル・ジャパン
「ジュピター」 アレキサンダー・ホルン・アンサンブル・ジャパン
1. ワーグナー/ジークフリートのラインへの旅
『神々のたそがれ』より(10重奏)
2. ホルスト/木星 組曲『惑星』より(10重奏)
3. モーツァルト/序曲 フィガロの結婚より(8重奏)
4. ターナー/ダブリンの幽霊 委嘱作品(8重奏)
5. ボザ/森にて(5重奏)
6〜10. パーキンス/4本のホルンのための協奏曲
マイスター・ミュージック MM-1174 ¥3,060

▼何度かこのコーナーでも登場しているが、一発目にはこのCDを紹介しないわけにはいかない。在京オーケストラのメンバーで構成され、全員がアレキサンダーを使用するホルンアンサンブルであり、日本では他に例を見ない大編成アンサンブルでもある。
このCDを聴くと、「一流奏者によるアレキサンダーのハーモニーって本当に良いなあ」と、例えアレキサンダーのファンでなくても実感するに違いない。
ライナーには誰がどのパートを吹いているかすべて記載されているので、CDの音を照らし合わせて奏者の個性を楽しむという、マニアックな楽しみも。
▼1曲目のワーグナーはホルンらしい分厚いハーモニーと、さりげなく凄いことをやっているアレンジがたっぷりと味わえる。録音時にもホールの外の通路で吹いたという今井氏の「ルーフ」も聴き所だ。
▼アルバムタイトルにもなっている「木星」はメンバーの有馬氏によるオリジナルアレンジの10重奏だが、例えば冒頭の細かな弦楽器の動きとか、明らかにムチャなことを10人が10人やっている。でも破綻していないどころかしっかりと音楽を聴かせてしまうのがカッコイイ。ちなみに金子氏の超ハイトーンはまさに〈イリュージョン〉の域に入っています。
▼かのアメリカン・ホルンカルテットのターナーによる委嘱作品「ダブリンの幽霊」は、ホルンの名手でありホルンを知り尽くしたターナーだけにホルンの機能を目一杯使い、ターナーらしい親しみやすいメロディーと色彩感豊かなオーケストレーションが楽しい。
▼ボザの「森にて」は有名なソロ・レパートリーだが、5重奏版は「ソロ+伴奏4人」ではなく、まるで最初から5重奏として書かれたかのような自然なアレンジで、新鮮に聴ける ▼パーキンスは変拍子やレシタティーヴォ、ベルトーン、ポリフォニーなど様々な要素が入った難曲。楽章によってそれぞれのパートがソロをとるようになっているので、同じアレキサンダーを使っている4人の音色や音楽性の違いなども楽しめる。


盤版Bang!ライブラリー002

アルペンホルンのための協奏曲集
ヨジェフ・モルナル(アルペンホルン)
シュナイダー指揮カペラ・イストロポリターナ、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団
(4-5、9-12)、他
アルペンホルンのための協奏曲集
1〜3. L.モーツァルト/アルペンホルンと弦楽のための田園風シンフォニア
4〜5. デトワイラー/アルペンホルン、ピッコロと管弦楽のための「自然との対話」
6〜8. ファルカス/アルペンホルンと弦楽のための田園風コンチェルティーノ
9〜12. デトワイラー/アルペンホルン協奏曲
NAXOS 8.555978

▼アルペンホルンと言えば高原のロッジやお土産やさんの前で観光のために音を出しているイメージが強いが、もちろん立派な楽器だ。吹いてみると意外に素直に音が出て気持ちいいのだが、当然バルブなど付いていないし、しかも右手を使えないから不自由さはナチュラルホルンの比ではない。でもこの1枚を最後まで聴き終わったとき、アルペンホルンに対するイメージは一変していると思う。
▼レオポルト・モーツァルトの曲はG管のアルペンホルンを使い、ほぼ「ド・ミ・ソ」だけで曲にしているのがさすが。まさにアルプスの山々のような爽やかな印象の曲だ。木製の楽器ならではの柔らかく素朴な音色と、直管ならではの明るく張りのある響きを楽しみたい。
▼デトワイラーは最近まで活躍していたスイスの作曲家。スイスというお国柄もありアルペンホルンの曲を書いたのだろうが、かなりの機動性が求められており、必要とされる演奏の技量も高い。【4〜5】の「自然との対話」ではソロ・ピッコロやオーケストラと「いかにもアルペンホルンらしい」フレーズを聴かせつつ、さすが20世紀の作曲家だけに様々に曲調を変えていく。【9-12】の協奏曲はまさに本格的な協奏曲で、容赦ないソロパートの譜面を吹きこなすソリストには驚く。
▼【6〜8】のファルカス(ファルカシュ)はハンガリー生まれ。木管5重奏曲などで知っている人も多いのでは。ハンガリーらしい哀愁漂う曲調がイイ。アルペンホルンは倍音の関係でファが高く(狩りのホルンと同じ)、どこか危うげな音程だがそれもまた魅力的だ。

アレキサンダーファン編集部 (今)



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